AI時代におけるアナリティクスの製品ビジョン

ThoughtSpotの研究開発チームのメンバーは、毎年冬に開催されるCodexという全社規模のハッカソンに参加します。Codexでは、毎回インスピレーションに富むアイデアが生まれますが、2022年から2023年の冬に開催されたハッカソンは特別なものでした。当時、OpenAIがChatGPTをリリースしたばかりで、世界中が生成AIの話題でもちきりでした。ThoughtSpotにとっても、幅広い業界にとっても、分析の新しい時代の幕開けになると確信していましたが、その後の数か月で分析とBIがこれほど急激に発展するとは、誰も予想できていませんでした。

GPTのリリース以降、LLMにより、自然言語をSQLやその他の形式のコードに簡単に変換できるようになりました。そのため、エンドユーザーは回答が迅速に得られ、有意義なインサイトへ容易にアクセスできることを期待しています。従来のダッシュボード企業が追いついてきたところですが、この結果重視のアプローチは、リレーショナル検索においてThoughtSpotが10年以上に渡って先駆的に取り組んできたものです。 

当社では、ThoughtSpot EverywhereModeなどのプラットフォームのあらゆる層に高度な生成AIとMLの機能を組み込み、現在も最前線でリードし続けています。ここからは、当社のコアとなる製品のThoughtSpot AnalyticsでのAI戦略に焦点を当て、検索の改良、SpotIQ、モバイルについて紹介します。また、これら3つにおけるセキュリティを中核的な要素として取り上げます。

クラス最高の検索を対話型BIでさらに向上

ThoughtSpot Sageを2023年初めにリリースして以来、顧客とのやり取りで、ビジネス全体に生成AIソリューションを実装するにあたり、柔軟性、精度、セキュリティを重視しているとの声を多く聞きました。当社では、今後数か月以内に、ThoughtSpot Sageに会話型BIを導入する予定です。これにより、AIが生成した回答を深く掘り下げ、さらに具体的なインサイトが得られるようになります。

 

人の知識、ビジネスのコンテキスト、セキュリティを中心に据えた、BI業界で最も高度なヒューマンインザループ(HITL)機能も展開する予定です。これにより、組織全体で信頼を築き、精度を高めることができます。この特許出願中のHITLアプローチにより、ユーザーは、ThoughtSpotのリレーショナル検索トークンを利用して、単語やフレーズごとに詳細なフィードバックを提供できます。データ管理者は、このフィードバックを整理してビジネス固有の用語集にまとめ、組織のインテリジェンスを管理できるようにします。

SpotIQで生産性を向上

生成AIを活用してThoughtSpot Sageの機能強化を図るとともに、ThoughtSpotのAIおよび機械学習エンジンであるSpotIQにも重点的に投資を行っています。SpotIQは長期にわたり当社のプラットフォームの中核となる部分であり、複雑なデータセット全体から孤立値、傾向、因果関係を自動的に検出します。今年は、SpotIQの機能をさらに強化するべく取り組み、引き続きユーザーに最も有意義なインサイトを提供することに注力していきます。 

what-ifおよびwhat-next機能の追加のほか、追跡対象の指標に最も変化があった要因を特定する根本原因分析が期待できます。顧客はSpotIQを使用してKPIの変化を追跡し、AIによって生成されたアラートをモバイルにプッシュしたり、Liveboardsで要約したりできるようになります。

 

どこにいても得られるインサイト

今後、分析がどこで利用されるかを問われたら、先見の明のあるデータリーダーなら誰でも、「モバイル」と答えるでしょう。人々は、電車に乗るときでも会議の合間に情報を確認するときでも、すぐ手元でインサイトとのつながりを維持することを求めています。 

このため、お気に入りのアプリを使用するのと同じくらい分析を簡単に実行できるようにするという、長期にわたる取り組みに向け、iPhone、iPad、Android用モバイルアプリに重点的に投資を行ってきました。UIを一新し、ログイン操作を改善し、新たに複数の言語へのサポートを追加しました。 

また、モバイルにMonitor機能を追加しました。これにより、パーソナライズされたウォッチリストに任意の指標を追加し、意味のある動きがあったときに自動アラートおよびAIによって生成された変化に関する説明を受信できます。

また、その場でデータに関する質問をして回答を得られる自然言語での検索機能を備えた、ThoughtSpot Sageをモバイルアプリに導入しています。

信頼できるセキュリティ

もちろん、自社のデータとAIモデルを常に管理できるという保証がなければ、こうした機能はどれも利用できず、意味がありません。顧客のサンプルデータやメタデータをThoughtSpot側で保存することも、この情報をモデルのトレーニングに使用することもありません。さらに、生成AIと企画学習モデルの両方について、自分のモデルを持ち込む、または自分のモデルをホストする機能にも投資しています。

顧客のビジネスで生成AIを活用

ThoughtSpotの最高開発責任者を務めるSumeet Aroraは、「データとビジネスインテリジェンスの世界で生きることに、心躍らせる時代が到来した」と述べています。そして、ここからさらに面白い発展を遂げるでしょう。より多くの顧客が当社のプラットフォームをテストし、世界中で課題を解決し、データに基づき、AIを活用した、思考のスピードで得られるインサイトにより、顧客のビジネス分野が刷新されていくことを期待しています。 

ThoughtSpotによるデータルネッサンスを起こす準備ができたら、ぜひデモをリクエストしてください。2月29日に開催されたウェビナーを視聴し、MDAuditのような顧客がAIを活用した分析を利用して、その影響を拡大している様子をご覧ください。