アナリティクスでビジネス価値を高めるためには、データの信頼性を取り戻すことが重要な理由

現代のデータリーダーなら、ビジネスの成長とイノベーションをレベルアップするためにも、カスタマーエクスペリエンスを改善するためにも、データドリブンなインサイトへリアルタイムにアクセスできることが重要だと知っています。現場の従業員がデータにアクセスしやすいほうが、より適切な意思決定をすることができ、それが企業の収益を押し上げることも知っています。しかし、従業員が目の前のデータを信頼していなければどうなるでしょうか。 

長年にわたり、静的なダッシュボード型ツールは、いつのまにか従業員にビジネスデータに対する深い不信感を植え付けてきました。情報源が複数ある、レポートが遅延する、データが古い、ダッシュボードの表示と現場で目にすることが矛盾しているといったことが、従業員の「データを信頼する」力をむしばんできました。ダッシュボード型ツールは、データガバナンスポリシーの定義の観点からも混沌とした世界を築いてきました。実際、データアナリストやデータリーダーの54%が、データを扱う上での最大の課題として、複数の情報源や矛盾するデータがあると報告しています。さらに90%が、過去12か月でデータソースを信頼できない事例が多数あったと報告しています。この数字に驚かないとしたら、考えを改めるべきです。

企業の成功の大部分は、ビジネスユーザーが質の高いインサイトを得られるかどうかにかかっています。このことは、新たな収益のチャンスから、カスタマーエンゲージメントや顧客満足度、さらには競争環境の変化や市場にどれだけ迅速に対応できるかに至るまで、あらゆることに影響します。しかしながら、個々の従業員やビジネスグループが積極的にデータを活用するためには、そのデータが信頼できなければなりません。ビジネスユーザーに間違った情報が一度でも提供されると、信用は大幅に低下します。信用がなくなるとデータが活用されなくなるだけでなく、結果的に企業の収益にも直接影響が出てきます。現に、76%のデータリーダーが「収益のチャンスを逃した」と回答しています。

分析の活用を定着させるための鍵は信頼性と信用

ダッシュボードの基盤が破綻していれば、インサイトも破綻したものになります。アナリストに同じ質問をしても複数の答えが返ってくることが日常茶飯事だったり、ダッシュボードが表示する結果の違いの解決や調整にデータチームが絶えず駆り出されたりしているのはそのためです。ダッシュボードとパイプラインのパッチワークは大きな盲点となり、データチームはデータからインサイトへのパイプライン全体で品質と一貫性を維持することよりも、アウトプットに集中することを余儀なくされます。

このサイクルを断ち切るには、データのサプライチェーン全体を再建し、透明性、信頼性、アクセス性を確保する必要があります。それには、以下の点を大きく変える必要があります。

  • ガバナンス:ハイブリッド技術のパッチワーク、個別のデスクトップソリューション、複数のパブリッシングサーバー、データ移動などの問題を克服する。

  • インサイトの品質と一貫性:複数のデスクトップシステム間のインサイトの重複と矛盾、時間に追われているアナリストが正当ではない自前の情報源からデータを準備して混合する行為を制限する。 

  • シャドーアナリティクス:ダッシュボードツールを使用しても必要なビューが得られないため、ビジネスユーザーがデータをExcelにエクスポートして操作することが常態化し、それにより品質とバージョン管理の問題が生じているという厄介な事実を認める。